上記に書いた原因で吃音になると思われますが,初期のころは本人はほとんど気にしていないことが多いようです.どもっていることに気がついていないときもありあます.また,すこし気にするようになっていても,それはまだそれほどたいしたことがない吃音であると考えられます.この時期の吃音を幼児的吃音と呼ぶことにします.精神的ストレスが原因でなった幼児的吃音の場合は,心の傷をいやしたり表現したりするための吃音であるから,これらは積極的な意味を持った吃音であると考えられます.
上記原因がいろんな時に微妙にくみ合わさり言葉を言いにくくします.幼児的吃音はどもってはいるが,まだ,それを意識してない段階,どもっていることがまだ認識できる心の傷になっていない段階の吃音を,ここでは本当の吃音ではないと考えます.幼児的吃音は精神的心理的ストレスによりなると考えられます.心の傷には2種類あって,一つは潜在的なもので本人はそれを認識できないものです.二つ目は,認識できるもので,劣等感とか恥ずかしい,恐怖心とかでです.話をわかりやすくするために前者を深層的心の傷,後者を表層的心の傷と呼びます.次のようなことが原因でなるのではないかと思われます.